子ネコの里親になれなかった話。

更新:2018/09/11
あらかじめですが、、、この記事は文章のみです。ちょっとウンザリするかも、、、
先日、ハリネズミを動物病院へ連れて行こうと思い、前もってかかりつけの病院の臨時休診はないかWebページで確認していました。
そこではFacebookで色んな情報を発信していて、ふと3兄弟の子ネコの里親募集の記事が目に入りました。
私はネコの飼育経験はありません。というか、ガッツリとイヌ派で、今までネコをそんなにかわいいと思ったことがなかったのですが、どうもその中の一匹が気になっていました。
なぜかそのネコはかわいいと思えました。
妻の実家はネコを2匹飼っていて、実家暮らしの間から現在まで10数年ネコと関わっています。
私から見たらネコ飼いの先輩である妻曰く、「別にふつうのネコやん。まぁふつうにかわいいけど。」とのこと。
「ふーん、そうですか。」
ネコに出会う
ハリネズミとかかりつけの病院に行ったとき、院内の掲示物にFacebookで見たのと同じ張り紙がありました。
「おー、あるある。」くらいで見てました。
診察の順番待ちのさなか、次々と患者さんが来院しケージにネコ3匹連れた女性が来院しました。
遠目に見たカンジ、「あれは、、、?里親募集のネコと同じ配色してる、、、」
すると、その女性は張り紙にペンで色々書き足していました。
「やっぱり飼主の方か!!」
と思い声を掛けてみるとビンゴ!!!
話を聞いてみました。
「ある日、親ネコが子ネコ3匹連れてきて置いたまんま、それを保護し、里親募集している。」
ノミ・ダニの駆除をし、ワクチンも接種済み、ウイルスや白血病、エイズも陰性で、去勢済み。
これら諸々の検査等を同じ病院でお世話になっているとのことでした。
ただ、自宅にイヌ2匹飼っているため、やむを得ず里親を募集するとのことです。
この女性、今飼っているイヌも里親として迎え入れたそうで、動物愛に溢れていました。
ネコとの関係を見るだけでもそれを感じ取れます。よく懐いており、そして非常にお利口さんネコでした 🙂
女性の自宅での様子を撮った写真も見せて頂き、思わずホッコリ。
どうやら、里親ボランティア団体の方と関わりがあり、けっこうキチッとした段取りを踏んで譲渡が決定するようです。
その中に、『トライアル』といって、お試しで数日間自宅で飼うこともできると教えて頂きました。
「里親どうですか?」と勧められたこともありますが、私はこの子ネコ・女性との出会いを素晴らしい縁であると感じました。
しかし、ここでは即決せずに、ひとまず連絡先だけ交換してもらいました。
【補足】
この女性は個人でネコを保護していましたが、知り合いの動物保護団体(聞いたけど忘れた)の方による助言を受け行動していました。
よって、私と女性とのメール・LINE上のやり取りは、実質的に(私 対 団体)で行っているものと等しいです。
一晩考えてみる
話を家に持ち帰って妻と相談。
妻はネコが好きだし協力的です。判断は私の気持ちに委ねるとなりました。
私は動物が好きです。幼い頃から常に家には何かがいました。
半分家畜であるニワトリをはじめ、イヌ・ハト・なんかよくわからん鳥何種類か・サワガニ・スッポン・野ウサギ・ウリボー、、、まだいたかも?そして現在のハリネズミ。
私の父が鳥好きなこともあり、動物が日常的にいる人生でした。
このブログにもちょこっと書いてますが、将来的にはマイクロブタを飼いたい、ダメだったら、姫ウズラを孵化して育て上げたいという野望が今のところあります。
なにが言いたいかというと、私は動物が好きで世話したいのです。このことに関しては偽りがありません。
でも、ネコのことは全くの素人。
私は形から入るタイプなので、その夜できる限りネコのことを調べ上げました。
ネコの飼育法・エサ・生態・病気・金銭面、、、イメージした結果、、、
「うん、ダイジョーブだ!!」
里親を希望することに決心しました。
里親になるまでの実際の段取り
次の日、頃合いをみて保護主の女性に連絡しました。やり取りは全てメールとLINEです。
譲渡までの流れを説明して頂きました。
- ヒアリングシートの回答
- ヒアリングシートについての質疑応答
- お見合い
- トライアル
- 正式譲渡
まずは、ヒアリングシートといって、
- 個人情報(住所・電話番号・年齢・職業など)
- 飼育経験(何を何年どういう環境で飼っており、死因や譲渡などの行方)
- 世話する上での注意点などのお願い(ワクチン・エサや医療費の経済面)
- 家族状況(協力的かどうか)
- 家の間取り
- アレルギーの有無
- 里親になった際に近況報告できるか 他
など非常に事細かい多くの質問に答えました。
すぐに返信が来まして、次は質疑応答です。
私の回答に対して主に2点質疑がありました。
- アレルギーが起きた際どうするのか?アレルギー検査をするお願い。
- 将来的な変化に対してどう考えているのか?里親になることに関して時間をかけてゆっくり考えるようなお願い。
「うーん、まいったなぁ」
妻は動物アレルギー?
妻は動物アレルギーがある、、、と思います。
というのも、実際はアレルギー検査したり病院に受診したことはありません。
経験的に、動物を触ることや同じ空間にいることで、鼻水やくしゃみが出て、動物を触った手で目に触れると腫れるというアレルギー様症状があります。
ただ、常になるわけではないし、軽度でありさほど生活に支障があるわけでもない。
ネコと10年以上過ごしてきた経験もあるし、本人もネコが好きなので問題にはならない、というのが自分たちの見解です。
また、実際にネコと触れ合って、飼えないほどのひどいアレルギーが出るか否かを判断させて下さいと、やり取りの最初にお伝えしていました。
里親としての将来的な展望
将来の生活の変化を考えてもどうしようもないというのが私の持論です。なんの選択も取れません。
これは生涯責任を持って愛情を注ぎ続ける、最善を尽くすという大前提があります。
なので、決断に時間をかけることはナンセンスです。
ただ、ノープランでいるということではありません。
あらゆることを想定して蓄えることは出来ます。
考え得る最悪は、自分の子供に重度のネコアレルギーが起きた時です。
しかし、改築してネコ部屋を作ってやるくらいの心意気は持っています。
里親の社会的問題
なんでこんな煩雑なやり取りが必要なのか不思議に思い、里親の社会問題を調べてみました。
すると、色々出てきます。
『里親詐欺』というのがありました。
善意を装い動物を引き取って、転売・ネコカフェで働かせる、別の里親に渡して飼育費を請求するなど。
もっとひどいのは、そもそも虐待目的だったり、動物実験目的である場合もあるそうです。また、受け取ってすぐに保健所に持って行く場合も。
もう意味不明ですね 😕
譲渡までの段取りが複雑なのは、里親詐欺のような問題が明るみになってゆくにつれて、手続きが慎重になってきたという背景があったようです。
しかし、それはそれで別の問題も。
里親希望者が減っているという事実もあるようです。
公的でもない、いちボランティア団体や個人に、細かい個人情報を渡してしまうという恐怖感。また、厳しく細かい条件のために里親を断念しなければならない場合も。(源泉徴収・預金残高・勤務先の情報を要求するところ、8時間の留守はダメなど)
ヒアリングシートの質疑に応答した
1週間くらい置いてみて現時点の考えをまとめて返事をしました。
- アレルギーに関しては、せっかくの機会なので調べるつもり。ただ何度も伝えているように、アレルギーは軽度であり、実際に触れ合ってみてどうかを判断するしかない。
- 将来的なことに対して長い時間かけて考えることに意味はない。その都度最善を尽くし、ネコに愛情を注ぐのみ。何かに備え蓄えをする。
さらに、保護団体の細かいやり方にアンチテーゼを投げるつもりで意見を述べました。
「里親を取り巻く社会問題を調べ、悪い人間が多くいることを知った。保護団体が動物の譲渡に慎重になるのは大いに理解できる。
実際に、私が当事者として関わろうとしているが、子ネコが助かるならと純粋な善意で里親に申し出た。
しかし、この複雑なやりとりに正直ウンザリしている。
子ネコのためを想ってと言う大義名分の下、条件をクリアすることだけが目的化しているように感じる。
煩雑なやり取りを耐え得る人物だけが里親に適すると判断するのは愚行である。
愛護に反するが、ペットショップでネコを購入する方がよほど楽だとさえ感じ始めてしまった。(ちょっと話がずれているが)
このように私と同じように感じている人が、関わった中には少なからずいるはず。
決して保護主の女性を中傷するような他意があるわけではございません。
ですが、私の考え方が合わない、適さないと判断されるようでしたら、今回の里親希望の申し出をお断り下さい。」
返事が来た
「不快な思いをさせてすみませんでした。
今回の件はなかったことにしてください。」
との結果でした。
反省
私が色々言いすぎて面倒くさいヤツなだけだったのでしょうか。
まだ人間関係を構築できていなかった時点での、コミュニケーション不足が災いした感じもありますが、、、
今回里親に関して多くのことを学びました。
保護団体・保護主・里親希望者、それぞれの立場でどういう考え方が適切なのか。誰か教えて下さい 😥
【追記】
タイムリーに、最近、ペットを取り巻く社会問題を題材にしたマンガを見つけ読みました。
どうせ作り話だなんて思えない、身近にもあり得るリアルなはなし。
動物を飼(買)うことで、動物を苦しめている現状もある。
人間と動物の関わり方、人間のモラルを問われる内容にショックを受けつつも、時を忘れ読み進められました。
ご興味のある方は是非、手にお取り下さい。
この記事へのコメントはありません。