マイクロブタに『しつけや芸』を教える。

追記:2019/12/30
動物と一緒に生活していく上で、極力お互いのストレスが少なくすむように気を配る必要があると思います。
その全ては人間が主体的に取り組むべきです。
- 動物の習性を十分に理解すること。
- 十分な飼育環境を用意すること。
- お互いが快適に過ごせるよう最低限のルールを設けること。
偉そうに言ってますが、自分はパーフェクトにできているとは思っていません 😐
今回は、「3」に関連する『しつけ』について自分の感じたことをお伝えします。
動物の行動に関して、人間に嫌がらせしてやろうと思ってすることはほとんどないと思われますが、されて嫌なこと・困ることは教え込みます。
まずは「トイレ」を覚えてもらう。
室内飼いならば必須であり、覚えてもらう最初の関門「トイレ」です。
衛生面の観点からもあちこち汚れるのは望ましくないですね。
ブタさんはきれい好きなため、自分で決めた場所で用を足し、寝床やごはんを食べる空間と区別します。
しかし、人間の求めるトイレの場所とブタさんの決めるトイレの場所は必ずしも一致するとは限りません。
飼いはじめのうちにトコちゃんは、畳でオシッコしたり、カーペット上でウンチすることもありました。
「間に合わない!!」と思って、床に落ちる前にウンチを手でキャッチすることもありました(笑)
衛生的かつ室内を傷ませないためには、しても良いと定められた場所で用を足してもらう必要があります。
どうやってトイレを覚えさせるか?
あくまで私の経験談です。
お迎え当初は色んなところでオシッコしてしまうかもしれません。
まだトイレの場所を覚えていない間は、まず、する前のソワソワの素振りを見極める必要があります。
「オシッコしそうだ!」と思ったら、エサで誘導しトイレの場所に連れて行きます。
そのままトイレ上に待機させ、オシッコすれば上出来、しなくて別の場所へ移動しても構わない。
うまくトイレで用を足せたら「偉いね!!すごいね!!」とか、褒めるように声色を変えて声を掛けながらエサを与えます。
「ここでオシッコしたら良いことあった」と覚えてもらうためです。
エサは好物であればあるほど効果的です。(甘い果物など)
数回繰り返せば自然とトイレを覚えました。
室内に一緒にいてうまくトイレができた後は、ほぼ完璧に覚えた現在でも継続的に、毎回褒めながらペレット一粒とか少量のご褒美をあげています。
※徹底して毎回やり込む必要はないとは思いますが、トコちゃんに決まった場所でトイレしてもらうために私はご褒美あげます。
※オシッコを拭いて汚れたペーパーなどをトイレに置いたり、トイレにこすり付けて臭いを付けたりすることも、トイレの場所と認識させるのに有効だそうです。
粗相(間違った場所でトイレ)をした場合はどうするか?
まず、間違ってオシッコやウンチをした場所を徹底的にきれいにします。
オシッコなどの残存した臭いのせいでトイレの場所だと認識する場合があり、繰り返しの粗相を防ぐため、臭いをできる限り除去します。
簡単なものなら洗い流したり、クエン酸を使用したり、市販の臭い消しスプレーなどを使うと良いです。
※スプレーは臭いに上書きするタイプではなく、臭いを分解するタイプが望ましいです。
臭いを落とせない物や移動できないものに粗相があった場合は、物理的に物を置くなどして、その場へ立ち入らせないなどの措置が有効です。
また、個人的には粗相をした場合に叱ることはしません。
人間が勝手に場所を指定しているだけなので、ブタさんには申し訳ないですが定めた場所でして頂くようにお伺いを立て続けるのみです(笑)
悪いこと(粗相以外)をしたらどう教えるか?
されると困ること(人に噛み付く、家財に噛み付くなど)を起こした場合、止めてもらうようにしつけます。
もちろん、整理整頓して、かじられたりイタズラされて困る物が必要以上にない環境を作った上での話です。
※ブタさんは何にでも興味を示しがちなため、手に届く範囲にあるものは必ず接触を試みます。
物が散乱している状況ではイタズラされても文句言えません。
しつけの方法ですが、悪いことをしたらすぐにその場で鼻を手で覆うようにして押します。
その際同時に「コラ!!ダメ!!止めて!!」など、叱る言葉を怒るトーン(低い怒鳴り声)で繰り返します。
写真撮るために怒れないので、ぬいぐるみで再現してみるとこんなカンジ。
これやると「キャー!!」みたいな高い声を放ち、後退りして行動を止めます。
しかし、それにも懲りずイタズラを繰り返したり、もしくは鼻を押そうとしたら手を噛み付くような反抗をした場合には、もう一段階強めに叱ります。
押す時と同様に叱る声をあげながら、鼻(口全体?)を掴み数秒間押さえつけます。
ブタさんは鼻を掴まれることが何もできなくなるくらいの弱点なようで、嫌がる声を出しながらバタバタするのみで参ってしまうようです。
ちょっとかわいそうですが、心を鬼にしてダメなことは教え込みます。
※意味があるかは分かりませんが、私はこのきつい叱り方をした後は1分くらい置いて仲直りのエサを一口あげて「ごめんね」と声を掛けます。
怒ってくる怖い人という認識と同時に、エサくれる味方だと認識してもらえればいいかな、と思ってます。(効果不明)
これも加減を間違うと、「エサもらうために悪さする」といったように間違った認識で覚えてしまうと意味がありません。
やり過ぎるとただの怖い人だと思われる気がするので、ここぞと言う時にのみ鼻つかみをします。
特にお迎えして間もない頃や、接触が浅い人がやると嫌われるだけだと思うので、まずは一緒にいる時間を重ねて信頼関係を作り上げることを最優先した方がよいです。
結局、叱って止めるのは一時的で、その後も物をかじったりするイタズラは繰り返していますが、怒る声に反応したり怒られそうな雰囲気を察知しているのか、近づくだけでも悪さを控えるようになっています。
あちこちかじったりひっくり返したりする行動は本能に従っているため、根本的に止めさせるには体罰レベルで刷り込まないと無理かと思います。(さすがにそこまではしません 😉 )
結局、今の叱り方は、、(追記:2019/08/30)
上記のような叱り方を最初はしていました(飼育本を参照)。
しかし、今は次第に私の低い怒り声や、怒りそうな雰囲気のみを察知し、近づくだけでイタズラなどを止めその場を離れることがほとんどです(笑)
それでもイタズラを止めない時はお腹周りを両手で押さえて「コラッ」と言うと、悲鳴をあげながら走って逃げるので、怒号をあげながら後ろについてしばらく追い回しています 🙂
この方法がいいのか分かりませんが、その後トコちゃんは叱られて落胆したようなションボリ感は見せてくれます(^^;)b
芸を仕込んでみます。
犬ができるような簡単な芸はブタさんもできるという情報があったので、お迎えした日から毎日何かしらの芸をさせています。
興味本位や面白がって仕込んでいるもの(おすわり、お手、おまわり、など)から、実用的なもの(ハウス、おいで、待て、など)まで、一部飼育本による情報と自己流で教えました。
ブタの習性を考慮して簡単にできるものから、それなりに訓練が必要なものまで様々でおもしろいです。
私はトコちゃんにごはんをあげる時には必ず何かしらの芸をさせるようにしています。
Youtubeでは芸をする動画に対して批判的な意見もありましたが、「なにかを指示して、出来ればご褒美がもらえる」というサイクルを定着させることで、「この人の言うことを聞いたら良いことがある」と覚えてもらえれば、飼育上あらゆる面でコントロールしやすいからです。
※あくまで自分の主観的な意見で、ブタにとって意味をなしているかは分かりません 😕
仕込んだ順番でいくつか列記していきたいと思います。
おすわり
最初に教えてみて、すぐにできました。
エサを持つ手をブタの頭上(頭上からややお尻側)へ近づけると自然とお尻を付け「おすわり」ポーズになります。
うまくできたら「おすわり!」と連呼しながら、エサを与えて褒めてあげます。
数回繰り返すと「おすわり」の声に反応してできるようになります。
※うまくお尻が付かない場合は、お尻のあたりをカキカキしてあげると付けます。
お尻がツボの一部なのか、カキカキするとゾクゾクして立っていられない様子になりおもしろいですよ(笑)
ハウス
以前に、飲み水をあげる時に飛びつかれて液体をぶちまけたことがあったため、少し距離を取った上でエサ皿を床に置きたいと思って教えました。
出かけて留守にする時にも「ハウス!」の一声でケージに入ってくれることもあり、意外と便利です。
「ハウス!」と連呼しながら、手にエサを持ってブタをケージ内へ誘導します。
ケージに入れたら褒めながらエサをあげます。
繰り返すとエサがなくてもケージに入るようになります。
うまく入れたらご褒美にエサをあげます。
※エサなしでハウス出来ても、ご褒美をあげなかったらしなくなります(ブタは現金です)。
他の芸も同様ですが、継続的に芸をしてもらうには、継続的にご褒美をあげるのが効果的です。
おまわり
右回り、左回りを「ターンライト!ターンレフト!」の命令と手の動きでできるようになりました。
エサを手に持って、頭上で手を動かしながらブタの動きを誘導し右(左)回りを一回転させます。
同時に「ターンライト!ターンレフト!」などの声を掛けると、左右の違いも理解してできます。
もちろん出来たらご褒美をあげます。
そのうちエサの誘導なしに手の動きやかけ声だけでお回りが出来るようになります。
人の周りをぐるり
何と命令すればいいか分かりませんでしたが、「アラウンド!」の声と手の動きで、人の周りを右(左)回りできるようになりました。
おまわり同様に、手にエサを持って「アラウンド」と言いながら自分の周りを一周するように誘導します。
うまく動けたらご褒美。
そのうちエサなしに、かけ声や手の動きだけで行動できるようになります。
飛びつき
「ちょうだい!」の声と自分の膝を叩く行為で、ピョンと飛びつく動きを覚えました。
途中から命令を「ハイタッチ!」に変えましたが、同じようにできるようです。
少し膝を曲げてエサ持つ手を膝上くらいに位置し、わざと飛びかかってもらいます。
その時に「ハイタッチ!」と声を繰り返し、エサをあげます。
そのうち膝を叩く仕草やかけ声だけで飛びつくようになりました。
おいで
「おいで!」の声で、離れた場所から飼い主の元へと戻ってくる動きを覚えました。
食べ物を持つとブタは必ずと言って良いほど近寄ってきます。
その時にわざと離れて、ブタがさらに駆け寄って来る時に「おいで!おいで!」と繰り返した後にエサをあげます。
そのうちエサなしに、「おいで」の声だけで離れた場所から近づくようになります。
※野外でジッと動かなくなったり勝手に離れた時、車通り等で近くにいて欲しい時に実用性があります。
鼻タッチ
初めて会った人たちやお客さん用のあいさつのために覚えさせました(笑)
手にエサを握りグーの状態で手を差し出すと、ブタは近づいて匂いを確認するためか手に鼻を当ててきます。
当たらなくても人間の方から鼻に手を当て「タッチ」とか「鼻タッチ」と連呼し、エサをあげます。
そのうちエサなしで鼻を当ててくるようになります。
※「おいで」同様の理由で近づかせるために実用的だし、初対面の方でもタッチしにいくので色んな人にかわいがられます 😉
ジャンプして鼻タッチ
「ジャンプ鼻タッチ」の声とグーの手を叩く仕草で、ジャンプして頭上の手に鼻タッチする行動を覚えました。
「ハイタッチ」した時にグーで鼻に手を当て、「ジャンプタッチ」の命令を繰り返したら、その場でジャンプして手に鼻を当ててくるようになりました。
お手(おかわり)
どっちの手がお手でおかわりか?
正しいのは分かりませんが、右手をお手、左手をおかわりとして覚えさせました。
まずおすわりをマスターします。
初めは「お手(おかわり)」の声では恐らく手を出すことはありません。
なので、「お手」と声をかけ続けながら、握手するようにブタさんの手を握り持ち上げ、お手のポーズを作ってあげます。
その後褒めながらエサをあげます。
何回かやってるとエサなしに出来ました。
やや古い動画で完成度が低いですが、今はなかなかの精度でできています。
伏せ
「伏せ」の声や手を振り下ろす仕草に反応して伏せができるようになりました。
たまたま背中を掻いていたら、気持ちよくて伏す行動を繰り返したため、それを利用して「伏せ」の命令を刷り込み出来るようになりました。
待て
「待て」の声で、エサがあっても近づかないよう我慢出来るようになりました。
エサを手に持ち、「待て」と言いながら、近づいてきたら体を手で押し返し元の位置へ戻す。
繰り返すと諦めるのか、近づかずにジッとしてこちらを見るだけになります。
ちょっとずつ、待つ時間やお互いの距離を離していくと「待て」が様になってきます。
伏せや待てなどのジッとする系の芸は覚えるのが難しいです 🙂
鼻チン
100均で購入した呼び鈴を押すとごはんが貰えることを覚えました。
ポイントは、ベルを押す行為と褒める行為(声を掛けて褒める&エサを与える)の間隔を開けないこと、そして大袈裟すぎるくらいに声をかけて褒めてあげることだと思います。
※動画では自分が恥ずかしいこともあり、控えめに褒めています(笑)
トコちゃんの咀嚼するタイミングや次のエサが欲しいタイミングが分かって面白いです。
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